唾液のはたらき
2019年11月 2日
私たちのお口の中には「唾液」という水分がいきわたっています。
この「唾液」実は1日に1~1.5リットルも分泌されていると言われています。
ではこの唾液にどんな役割があるのか、みなさんご存じですか( *´艸`)?
主な唾液のはたらきとして、
歯ぐきや舌などの粘膜を保護して傷つかないようにして
食べたり喋ったりするのをスムーズにする「潤滑作用」や
食物に含まれているデンプンを糖に変える「消化作用」、
食べかすを洗い流してお口に残るのを防ぐ「洗浄作用」、
お口の中を酸性度(pH値)を正常に保って歯が溶けるのを防ぐ「緩衝作用」、
唾液に含まれるタンパク質で細菌を集める「凝集作用」など
その他にも細菌を口の中から排出する作用や、
むし歯・歯周病から歯を守るはたらきがあります。
こんなにたくさんの役割があったんだと驚く方も多いと思います!
さて、そんなたくさんの役割を担う「唾液」ですが、
この唾液が減っていくと...どうなるかわかりますか??
もちろん上記で行われる作用のはたらきが弱まり、
お口の中でトラブルが増えることになります(>_<)!
こういった唾液が減少しお口の中が乾燥することを口腔乾燥といい
口腔内乾燥症(ドライマウス)という病気があります。
・水がないと食べ物が食べられない
・くちびるが渇く
・口の中がカラカラする、ねばねばする
・話しづらい
・常に水を持ち歩く
・くちびるや口角が切れやすい
・口内炎ができやすい
・舌がヒリヒリする
・舌が乾燥する
・舌に溝がある などなど...
当てはまるものが多いと、口腔乾燥の疑いがあります。
唾液が減ると、上記のはたらきが弱まり
お口の中の洗浄作用が少なくなり、いつまでもお口の中に溜まってしまいます。
また飲食物によって下がった酸性度(pH値)がなかなか元に戻らなくなり、
歯の表面のカルシウムが溶け出す「エナメル質の脱灰」が進んでしまいます。
さらに、唾液に含まれる抗菌物質やタンパク質の減少、
歯を保護するペリクルも形成されにくくなることで
お口の中が菌に弱い環境になってしまいます。
このように唾液の減少によってさまざまな作用が弱まるため
むし歯や歯周病のリスクが高くなるのです(´;ω;`)
では、なぜ唾液が減るのでしょうか??
唾液の分泌は歳を重ねるごとに減っていきます。
女性の場合は女性ホルモンなども関係しています。
様々な病気にかかり、服薬の多い方等も分泌の低下の原因のひとつです。
さらに最近では、
若年層にもストレスが原因で起こる唾液の分泌の低下が増えているそうです。
では唾液量を増やすにはどうしたらいいのでしょうか??
唾液量を増やすには、口腔乾燥症の治療として
医師から唾液の分泌を改善する薬や漢方薬などを処方してもらうことができます。
また、患者さんご自身でできるケアとして、唾液腺のマッサージや保湿剤の使用があります。
よく噛むようにすることで唾液の分泌が促されるため
普段の食事の噛む回数を意識したり、ガムを噛むこともおすすめです♪
何かわからないことがあればお医者さんに聞いてみましょう♪